FSSの話その2

FSSの話その2

忘れた頃にやってくる。

ファイブスター物語の第16巻でました。

前回の記事から1年以上。15巻もおっちょこちょいで二冊買ってしまった。

僕が中学生の頃から続いてるこの漫画、若い人読んでるんでしょうか?

まあいいや。感想や妄想など。

僕もエヴァ破のBD販売日に間違えて序を買いました。

シルヴィス

今回大活躍のキャラクター。猫人類の女神。

ラキシスが異次元の悪魔に襲われる話は以前もありました。

FSSでは星間戦争の国家とは別の勢力として悪魔が登場します。目的はラキシスや命の水と呼ばれる謎いアイテムで、高次元からの来訪にはそれだけの価値があると語られます。

魔導大戦のインサートエピソードでタイトルはラキシス7444とあり遥か未来の話。(この漫画ではよくある)

ラキシスのピンチにポーターやマキシが駆けつけます。(人間は1人もいない)

シルヴィスはジョーカーとは別の宇宙の神様。この漫画をややこしくしてるのは巻末の年表と多次元のマトリョシカの様な構造。

過去も未来も等価値の視線は神々の立場なので読書も神様。シルヴィスのタイカ宇宙も単独で一本漫画ができそうなアイデアの密度。

ジョーカー宇宙の中世ヨーロッパ風の世界より原始として描かれています。精神が高度に発達し物質文明とは別の進化。

これはヒッピーカルチャーの理想世界。

ジョーカーの物質文明行き詰まりの対。

扉絵とかのフォークロアなシルヴィスが好き。今回は衣装も新調。より魔法使いのイメージになりました。

ラキシス

この漫画で多分1番”つおい”キャラクター。

年表のタイムラインに最初から最後まで出てくるのはラキシスだけ。

小賢しい人間や神も悪魔も凌駕するのは無垢な人造人間。変身?したら賢くなります。(フランス語も話せる)

変身前も無垢とはいえ以外と社交的で技術顧問助手としてのツラック隊での活躍がカッコよかった。

ラキシスに傅くツバンツヒ。システムカリギュラの正体も明らかになります。

新たな敵対勢力かと思ってたらあっさり仲間に。敵味方や雌雄、パーソナルと世界の境が曖昧なので読者は翻弄されます。

物語の主軸としての星間戦争も見どころですが特定のキャラクターを推してると肩透かしをくらうので注意。 

ラキシスは1番の衣装持ちでもあります。ダイグと会話するシーンで着てるワンピースがかわいい。(ダイグの私服もかわいい)

ダイグは病で先が長くないようですがクリスティンと結ばれて幸せになってほしい。

インペリュン

ついに登場。永野版ビルバイン。デザインはかなり前から発表されてましたがこの度めでたくデビュー。(ほんの数コマですが)

マンティコアも登場します。ルシファーが創造した惑星。ロジャー・ディーンのイラストのような世界。

ELPのタルカスです。ビュランコートは最新のドラゴンのイメージですがすえぞうがひょっこり出てきたりして過去のデザインも見限ってない。

マグナパレス到着のシーンが1巻のオマージュになっています。ログナーが呼ばれなかったのは残念。

昔のプログレのジャケットの影響が間違いないのはファンは承知。今回は神々の戦いで永野先生の尊敬するロジャー・ディーンの描かれる世界の再現になっていると思います。

印刷技術の向上で本編でも綺麗なカラーが編入されるようになってきてうれしいです。

ブラッドテンプル

話がすこしそれますがブラッドテンプルについても語りたい。(エルガイムの方)

FSSでは永野先生の過去のお仕事のデザインが繰り返し登場します。

ツァラトゥストラアプターブリンガーの登場はまだ先。このロボットの起源になったブラッドテンプル。

ファンアートで妄想Bテンプル3番機をよく見かけます。永野先生のイラストもFSSのリブートで公表されてます。

後のイラストで発表されたかなりLEDミラージュよりのデザインもあります。 

テンプルシリーズの系譜を妄想するのも楽しいですね。Bテンプルは主力量産型でAテンプルやCテンプルは特殊装備を備えた派生型といったとこでしょう。 

オージェは指揮官タイプでバージョンもいくつかあるようです。ディスティニーテンプルはおそらくFSSでのパトラクシェミラージュのイメージと思いますがまだ研究の余地があります。

エルガイムマーク2もゴチックメイドで復活していてデザインも発表されています。

ソーラーバインダーが空中に浮かんでいたり額のシンボライズドコンピュータが最新のアイデアで再構築されています。

エルガイムでの悪魔の顔をしたロボットがレジスタンスのフラッグシップになる展開も好きでした。

永野メカは細身のイメージがありますがパーツひとつひとつのボリュームは結構あります。

戦車の装甲のイメージ。かたやムーバブルフレームはバイクのイメージで堅牢かつ軽量化の工夫が描かれています。

ゴチックメイドのツインスイングはエルガイムから続いてきた二重関節の最新版。でも注意しましょう。また新しいアイデアが神様の頭の中にはあるかもしれないから。

スペクター

今回のFSSでは神様や悪魔が出てくるお伽話みたいでストーリー自体の進展はあまりなかったように思えます。

スペクターとポーターは狂言回しに徹しますがさっぱりわからん。ただそれでいいんだと思います。

モーターヘッドからゴチックメイドの改変がこの漫画のキャラクターであるカレンから語られるのが面白い。

あやうく読書も記憶を改ざんされるとこでした。

ラキシスのガードナー総出演でベルベットワイズメルの伏線も描かれ別れの予感も感じさせます。(ユライヒはでてなかったか)

前回のルシファー登場の回で謎だったインドの神様みたいなのもラキシスのガードナーだったんですね。

ラキシスはこのさきこの銀河の地球にもやってきます。その縁から来訪された神様。

FSSのキャラクターのダブルミーニング(時にトリプル)やタイムラインを飛び越える展開は高次元からの俯瞰で贅沢な経験をさせてもらってるのです。

そしてこれができる表現方法が漫画が1番適していることが嬉しく思います。

まとめ