翼竜の世界

毎年夏になると、デパートの本屋とかで恐竜コーナーが出現します。
図鑑やフィギュア、本物の化石なんかも売っています。みんな大好きですよね。
図鑑では、ティラノサウルスやトリケラトプスが人気者。翼竜は、最後の方でちょっとだけ紹介される程度の日陰の身。
今日は好きな翼竜を紹介します。
翼竜
まず翼竜の定義から。恐竜と同じ主竜類を起源にもつ爬虫類。長い前足の第四指と足の間に翼膜をもち、飛行することができます。
鳥類が恐竜を起源とする説は、ほぼ定説になっていますが、翼竜とは別の生き物。
恐竜で飛行に成功したものもいますが翼は羽毛で覆われています。
大雑把に言うと
空飛ぶトカゲそれが翼竜です。
プテラノドン
昔の恐竜図鑑には、必ず載ってました。知名度も高いのではないでしょうか。
白亜紀後期に生息。翼開長7m。頭に巨大なトサカをもっています。
トサカは、個体差があり形も色々あります。
用途は解ってなくて、雌雄の差、飛行時の舵、など諸説あります。

翼竜は出現時ハト程度の大きさでしたが、生存競争で大型化。恐竜の一部が飛行能力を得て翼竜のテリトリーに進出してきたのも原因かもしれません。
大型の翼竜は、鳥類よりも胸筋が脆弱のため羽ばたいて飛行するのは、難しく、高い断崖から滑空し海からの上昇気流を利用していたとする説があります。
ただ後肢の発達した大型の翼竜もいて、素早く走って飛行機のように飛び立つ種類もいたとする説もあります。
プテロダクティルス
コナンドイルの小説、失われた世界にもでてきます。
ジュラ紀後期に生息。世界で初めて報告された翼竜。化石が発見された1800年当時、まだ翼竜の具体的な生態、ビジュアルが解明されておらず、翼膜で飛行する爬虫類は、センセーションを巻き起こしました。

翼開長は25~50cmと小型。亜種で2.5m。
化石では、体毛の痕跡も確認ができ、哺乳類説も唱えられました。昔の図鑑では、毛の生えてない爬虫類然としたビジュアルで想像図が描かれていましたが、最近では、ビッシリと体毛が描かれることが多いようです。
タペヤラ
ブラジル先住民の言葉で、お爺さんの意味。
白亜紀前期の小型な翼竜。歯は無く果実などを食べていたと考えられています。
頭部には、巨大なトサカがあります。これも雌雄の差、飛翔時の舵、等諸説あります。
翼竜がどの程度の飛行能力があったのかは、よくわかっていませんが、翼膜で飛翔する蝙蝠などを参考にすれば比較的小型の翼竜は、上手に飛べたのでは、ないでしょうか?
因みに蝙蝠は、肩から親指の付け根、それぞれの指の間、小指から足に、足から尻尾に、被膜があります。

翼竜は、鳥のように尾羽を持たないので、空中での機動をコントロールするのにトサカを利用していたかもしれません。
縦にすれば、飛行機の垂直尾翼のような役割を果たし、横を向けばエアブレーキのような効果もあるはず。
足跡の化石も見つかっていて前足も使って器用に歩行していたようです。案外、地上での行動が多く、肉食恐竜から逃げるための飛翔だったのかも。
ケツァルコアトルス
アステカの神様の名前をいただく、最大の翼竜。翼開長10m、後肢が他の翼竜より発達しており、素早く四足歩行し、浅瀬の魚や小型恐竜を捕食していたと考えられています。
大型の翼竜のライフサイクルは、海岸の浅瀬などの開けた土地にコロニーを作って暮らしていたとする説があります。

肉食恐竜が獲物を追い詰めて海岸まで来ることもあったはず。そんな時、飛翔能力は、役に立ったはずです。
羽毛恐竜の飛翔が二次的な副産物だったのに対して、翼竜は、最初から捕食者からのエスケープの手段として発達していったのではないでしょうか。
ナショナルジオグラフィックで精巧な原寸大のケツァルコアトルスの模型があったのですが、飛翔する生物とゆう印象よりも大型の現代で言えば、キリンなどの哺乳類を連想させるビジュアルでした。
陸上での生活がほとんどを占めていて、飛翔は、いざとゆう時の切り札。大型の肉食恐竜と上手く棲み分けもできていたのではないでしょうか。
翼竜ブームの兆しは、実は2008年にあって、それは、このケツァルコアトルスの全身骨格の展示にありました。
大翼竜展だったかな?見に行きたかった。
この頃から翼竜界のアイドルの座は、プテラノドンからケツァルコアトルスに奪われた感がありますね。
鳥でも恐竜でもない不思議な生き物。もう二度と地上には現れない空飛ぶトカゲ。
まとめ
今年こそ翼竜ブームを。
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