指輪物語のはなし

指輪物語のはなし

ロードオブザリング。ケーブルテレビで三作一気に観てしまった。

みんなもう忘れた頃にトールキンのはなし。

指輪物語

指輪物語がなかったらスターウォーズもドラゴンクエストも生まれなかったかもしれない。

アーサー王伝説やケルト神話がイギリス人の心の原点としてあるんでしょうね。映画ではニュージーランドロケが素晴らしいんだけど自分的には、イギリス北部の荒地をイメージしてました。

剣と魔法の世界。手垢にまみれたコンテンツになってしまったけどアニメやゲームで扱いやすいのは、昔からボードゲームなどで基本的なフォーマットが完成していたからだと思います。

錫で鋳造されたミニフィグをコマにテーブルで行われるゲーム。指輪物語の最初の印象はゲームでした。

昔のホビージャパンの広告でよく載ってましたね。ちょっと猥雑なアレンジのフィギュアで当時は、”うへぇ(´Д` )”ってなりました。

最近ボークスでファレホ推奨のドラゴンやオークのフィギュアが輸入されてるのを見てリスペクトを感じました。

ガンダルフ

イスタリ。魔法使いのとんがり帽にローブをまとった姿は、スターウォーズのジェダイの騎士やレッドツェッペリンの”狂熱のライブ”にイメージが使われています。

魔法使いマーリンのイメージっていつからああなんでしょうか?

ジミー・ペイジがドラゴンの刺繍の入ったパンタロンでレスポールをバイオリンの弓でバンバンやったりテルミンに手をかざして長い足をくねらせる姿は、ウィザードそのもの。カッコいい!

指輪物語は、ヒッピーに愛読されていたそうです。ツェッペリンは、

バイキング ミーツ ブルース

“レッドツェッペリン2″は電気水道のない合宿で制作されたのは有名な話。

小説のガンダルフは、ちょっと気難しいけど心優しいお爺さん。たまにブチ切れるけど。

モリアの坑道でメリーが井戸をのぞいていたらガッシャーンって大きな音をたてて、

馬鹿者!はやく寝ろっていっただろこのホビットが!(多少脚色)

めちゃくちゃ怒られます。

このあとバルログとの戦いで地の底へ落ちて1回死亡。(多分)

でも宇宙ひとまわりして”白のガンダルフ”として復活。最強の魔法使いです。

メリアドク・ブランディバック

愛称メリー。さっき怒られてたホビット。

ピピンとメリーは、辛い旅の中で癒しを与えてくれます。

エントたちをアイゼンガルドの攻撃に向かわせたのもメリーの機転からです。

その後ローハンのセオデン王に仕えエオウィン(セオデン王の姪)と共にモルグルの魔王を倒す武勲をあげます。

メリーとピピン2人のホビットとエオウィンの関係は心が和みます。女だからと戦に出させてもらえないエオウィン。ホビットだから足手まといになると相手にされないメリーとピピン。

そんな2人がモルグルを倒すのは、この小説で繰り返えされるテーマの一つ。

メリーとピピンは、晩年ローハンで過ごしその武勲から王家の墓に葬らたそうです。

ゴラム

原作ではゴクリ。元はホビットのスメアゴル。”A Space Godzilla”の掲載されてるスターログにアニメの指輪物語の記事が掲載されていました。

トールキンは、映像化や挿絵に関して不満が多かったといいます。

アニメはラルフ・バクシ監督。
スパイダーマンとかも作ってたらしい。

ファイヤー&アイスもこの人。プロデューサーがフランク・フラゼッタ氏。コナン・ザ・グレートのイラストレーターの方。

フランク・フラゼッタ氏の絵なら指輪物語の世界にあうような気がするけど。

コナン・ザ・グレートは、ロバート・E・ハワード作のファンタジー。

これもハイファンタジーですが指輪物語よりも暴力やエロティシズムが強調されて大人むけに描かれた小説です。

トールキンは指輪物語を児童向けに描いていたらしくて当時の大学生を中心としたムーブメントは、予期していなかったそうです。

ディズニーのステレオタイプな魔法使いや小人。アメリカ人のマッチョイズム。

わしのガンダルフは、こんなんじゃない!

と言ったかどうかは別として、アメリカ的な資本主義にも嫌悪があったのかも。

アニメのゴラムは、爬虫類みたいな容姿。

キモかわいいってやつですか?映画のゴラムは人気者になったけどアニメ版も悪くないよ。

現実とファンタジー

指輪物語の記事で以前こんなのをみかけました。

“指輪は核のメタファー。実にけしからん云々。”

半分あってます。

ただこの人最後まで読んだんかな?
これはサムに謝ってほしいです。

たしかにフロドは最後で誘惑に負けてしまいますが、ホビット2人の地獄めぐりの旅が無意味だったかどうかは読んだ人ならわかるはずです。

この小説は、ヒッピーや大学生を中心に人気が出たと先述しましたが、アンチの意見は、ムーブメントやカルチャーに対しての嫌悪があったのかもしれないですね。

当時は、SFの地位も低く見られがちでしたが若者たちがいち早く面白さに気づいて夢中になりSFを読む文化が生まれました。

パイプ草を燻らすホビットたちは、怠惰な大学生やヒッピーを連想させます。

自覚的だったかは、わかりませんがトールキン描く”中つ国”は現代の写し絵になっています。

指輪戦争後、エルフも力を失い”不死の国”に旅立ち人間に世界はたくされます。

その後、人間は”けしからん核”を作り続けています。

まとめ

サムが1番偉い。