ロックと女の子の話4

ロックと女の子の話4

ガールズバンドや女性シンガーソングライターにフォーカスをあてて語るシリーズその4のはず。

リンダリンダリンダ

2005年公開の邦画。高校生ガールズバンドの青春映画。

この頃流行った文化祭ムービー。高校生が文化祭の演し物を練習、なんやかんやあって文化祭当日ギリ間に合って大成功、バンザーイって映画。

努力や根性なんてナンセンス。熱血であるとか精神論より怠惰でドライな若者が描かれています。

誤解を招く言い方ですが劇中ではあまり描かれていないだけで彼らなりに努力や練習は積み重ねています。

この辺はバッサリ切られることもあって見方によってはご都合主義にも捉えられがち。ただこの後に続く暗黒時代を予見させるような側面もあると思います。

成功を知らない、もしくは興味がない。昭和の価値観が揺らいできた時代でした。

パーランマウム

リンダリンダリンダ劇中のバンド。韓国語で青い心。ブルーハーツのコピーバンド。文化祭直前でボーカル、ギターの脱退。急遽韓国人留学生ソンをボーカルに。

先日YouTubeでPVを観ました。映画とは別テイクでこれがカッコいい。ベースの子がちょっとガチっぽかったので調べてみたら

BASE BALL  BEARのベーシスト関根史織でした。知らなかった。

香椎由宇がもってるギターはイタリアギターズのモンディアルクラシック。某アニメで人気になったモデル。

アウトプットがエレキとアコギ用に二つあります。アンプ二ついるんかよ。

アンプはJCかな?劇中ではジャキジャキしたいい音作りだと思います。

当初は稚拙な演奏。練習を経てなんとか本番へといった展開ですが、PVではファンサービスもあってかゴリゴリのバッキバキです。(他の女優さんたちの演奏も上手い)

この映画のラスト、文化祭での演奏シーンは最高DEATH!。学生たちや小山先生役の甲本雅裕(ヒロトの弟さん)の表情が自然体で素晴らしい。

ライブで学生たちが体育館に集まり閑散とした校内を写すこの映画のリアルな目線と名曲”終わらない歌”の歌詞とが相まって説明できない感情になります。

パーランマウム名義で音源も配信されています。聴いてみて欲しい。

ano

あのちゃんです。みなさんご存知ですよね。

元ゆるめるモ!のメンバー。ギターウルフやなんとヒカシューともコラボとあります。恐ろしい。

動画で彼女の不遜でやばたんなキャラクターをみて心を鷲掴みにされました。

アニメから飛び出してきたような一人称を僕と話す汁とポテチが好きな女の子。

運営側から押し付けられたキャラではなくてガチっぽいです。実は彼女のパフォーマンス自体には興味がなかったのですが、ゆるめるモ!脱退後にあげられていた動画を観てこの人もロックの啓示を受けていると確信。

相対性理論の”気になるあの子”を演奏。弾き語りでテンポも安定していて上手い。

シングルいくつか配信されています。

彼女のイメージをそのまま歌にしたような”絶対小悪魔コーデ”や、ちょっとアートよりに舵を振った”Peek a boo”。

頭の固いロックジジイはアイドルとロックの取り合わせには嫌悪を示すことが多いと思いますがそれは間違い。

anoの声は鼻にかかった所謂アニメ声。アニソンとかで男の妄想とかが歌われたらゴミカスですがanoやペドロのアユニDはロックの本質をわかってると思うので自分のセンサーではありでした。

ロックの本質は聴いてるやつをブチ殺す音楽。”Sweetside Suicide” 聴いてみてください。

埋め込みだと見れないみたいだから、気になる人はYouTubeで見てね

のん

日本一テレキャスターの似合うお嬢さん。女優さんですが音楽活動も積極的にやってます。

女子が抱くテレキャスターのイメージは男子のそれとは異なります。シンプルなデザインと小さなヘッドでアクセサリー感覚で好まれるのでしょうか?

面取りされたボディーに映えるバタースコッチイエローはお菓子も連想させます。女子に人気があるのは楽器店に複数置いてあるので色が沢山選べるのが1番の理由でしょう。

さて のんさんですがいかにもロック好きの女の子って感じですね。これも動画で観たんですがRCサクセションやキリンジを歌われています。若いのにチョイスのセンス。

歌はヘタウマですがPVやフォトジェニックなプロデュースはやっぱり女優さんですね。

自部屋の弾き語りも自然体で絵になります。ネットへ気軽にパフォーマンスをアップできる時代ですがプロには敵いません。

のんは自分がどう映るか無自覚かどうかに関わらず優れた感覚でプロデュースしているはず(女子には必ずある能力)。

テレキャスターの女の子。それだけで絵になるのんは真のパフォーマーだと思います。

脚本・監督・主演で映画やるみたい。北野武みたい。

揺らぎ

滋賀発シューゲイザー。iTunesでそうリコメンドされてます。滋賀ですよ滋賀。

disってるわけではありません。2016年ごろから活動されてますね。今年(2021年)バンド初のフルアルバム出されています。

バンドの詳細はよく知らない。シューゲイザー大体同じっちゃあ同じなんですけど中毒性があるので無問題。

年齢的にシューゲイザーやノイズロックは体調によっては聴くのがしんどいときもありますがこのバンドのサウンドは心地よく聴くことができました。

女性ボーカルのウィスパーボイスが美しい。

水曜日のカンパネラ

ボーカルが変わりました。コムアイも最高だったけど2代目ボーカルもあり。

音楽をネットでみる時代なのでフックになるのはワードのチョイスだったりキャッチーで耳に残るリズムが重要。

このプロジェクトではパフォーマーとコンポーザーとの乖離で面白い効果がでています。

コムアイはすべての要求を満たしたと思います。ミステリアスな容姿と若い人にはチンプンカンプンのリリック。

2代目ボーカル詩羽(うたは)。

この人もスゴイです。新曲アリスは詩羽のビジュアルから出来たような歌。

某焼酎のCMみたいなPVも不思議少女全開。

Vチューバーやヴァーチャルアイドルがあっさり受け入れられている世の中。コムアイは生身だけどそのハシリだったような気がします。

正体が分からない時が一番面白かった。

フーバーオーバー

ネットでアニメ”はいからさんが通る”のオリジナルの音源探していたら見つけたバンド。

(原曲は配信されてなかった)

オリジナルは時代背景からもろサタデーナイトフィーバーなんですが、名曲。

フーバーオーバーの出自は調べてないんですがクリスピーなギターサウンドのロックアレンジが気持ちいい。

ボーカルは岩沢正美さんという方らしい。

“やくしまるえつこ”の登場以降女性ボーカルのあり方に変化があったような気がします。

フィジカルに頼っていない彼女たちの歌声は危なっかしいけどリアルで実にロック的に感じるのは僕だけですか?(あざといやつはすぐバレる)

いいカバーです。聴いてみて欲しい。

はいからさんが通るは見つけられなかった…

まとめ

ファミコン1日1時間でもPCエンジン3時間。