渋谷系の話

平成ってどうでしたか?まだピンとこない令和、はるか思い出の中の昭和、なんだかんだで人生の中で平成を1番長く過ごしてきました。
昭和歌謡や90年代の渋谷系がまた流行っているらしいです。90年代の音楽シーンを浅い知識で語ったり語らなかったりします。(間違ったことも沢山語ってます)
渋谷系?
渋谷系を何をもってそう定義するのか曖昧ですが
90年代に東京の渋谷とかで流行ってた音楽やファッション
でいいかと。
地方出身のわたくしは、その空気感をテレビからなんとなく感じていました。
ポンキッキーズやウゴウゴルーガなんかがビジュアルではわかりやすかった。印刷物では使える色や書体もこの頃増えたように思います。
洋楽では、個人的にプライマルのスクリーマデリカあたりが渋谷系のイメージがあります。
60年代の映画やビートニクス?に影響を受けた(受けていない)都会に住む若い世代のカルチャー。
スクリーマデリカのLoadedの冒頭で映画のセリフがサンプリングされてます。
we wanna be free
we wana be free to do
what we wanna do
ヌーベルバーグやアメリカンニューシネマの映画がソフト化され若い人たちにも観れるようになった時期ですね。
この頃ヌーベルバーグの映画は”気狂いピエロ”や”勝手にしやがれ”なんかがよくとりだたされていました。(未見)
キューブリックの”時計じかけのオレンジ”もリバイバル上映されたんじゃなかったっけ?
とにかく
昔の映画カッコいい!
ってみんなパァってなってました。(自分もそうです)
やりたいことを自由にやりたい!渋谷系の初期衝動は若い時に必ずある自由への渇望。
既存の音楽シーンのカウンターでもあったはずです。もう歌謡曲もヘビメタも飽きちゃった。なんか古い音楽カッコいいぞ。ブラックミュージックスゲーってなったとかならんかったとか。
渋谷のレコード屋さんも文化の発信地でレアな音源が流通されてアーティストも買いあさっていたそうです。
フレンチポップや60年代カルチャーのリバイバル。ただヒップホップやテクノもあったので一括りにすることはできません。
ピチカートファイブ
iTunes漁っていたら野宮真貴さんがサディスティックミカバンドのカバーしてるのを知ってこの記事を書くきっかけになりました。因みにカバー曲は”塀までひとっとび”です。
渋谷系っていったらこの人ですね。もっといえば小西康陽さん。ピチカートファイブの音楽はフレンチポップの東京版っていったらちょっと雑だけどそんな感じ。
キャッチャーな歌謡曲の感じポップでオサレな雰囲気でいいですね。
“陽の当たる大通り”の自己肯定感。ポジティブな歌詞の中に僅かに漂う死の予感が切ない。
ピチカートファイブの曲は、さしずめトーキョーポップって感じですがこの言葉は生まれなかった。もっとフォーカスがしぼられて渋谷系ってことなのか。
ムーブメントの震源地みたいなメディアの煽りで後から名前がついちゃうんですよね。
ウェストコーストやLAメタル、マッドチェスター、云々。
ブームが始まるかどうかの燻ってるときが1番楽しいのに。
とある若者向けファッション雑誌で
ストリート系のメッカ!
って煽りには突っ込む気すら萎えました。
野宮真貴さんは、渋谷系のアイコンになったカッコいいお姐さんです。
スチャダラパー
ヒップホップカルチャーは、原液そのままだと日本人には毒。(のはず)
ユーモアのセンスでわかりやすく日本に広めたのは”いとうせいこう”さん。この人テレビでもよくお見かけしますが、ほんとテレビ向きじゃない方ですね。(本当にごめんなさい)
この人のネタで”実は見えてるスティービーワンダー”ってゆうのがあってヤバさがお分かりいただけるかと。テレビじゃ無理。
その流れをくむかどうか知らないけどスチャダラパーの登場。
オザケンとのコラボ 今夜はブギー・バックこれぞ渋谷系とか言ったりして。
小沢健二のアカデミックな感じがヒップホップカルチャーに合うとは。TOKYO No.1 SOUL SETもアカデミックなノリでやっぱり日本のラップは”いとうせいこう”さんの影響が少なからずあると思います。
御当地”DAYONE”も流行ったねえ。
原田知世
ヒップホップが流行ってやかましいロックは敬遠されがちでしたがブリットポップのブームも重なって面白い時代になりました。
ラジオでは、オアシスのWhateverとカーディガンズが一緒に流れてたりしてました。
渋谷系を語る上でスウェディッシュサウンドも欠かすことのできないファクターになるはず。
トーレ・ヨハンソンは日本人アーティストも多くプロデュースしています。
スウェディッシュサウンドの魅力はノスタルジーな雰囲気。透明感があると例えられることも多いですね。
これも寒い土地のお国柄ですね。カジヒデキもスウェディッシュサウンドに影響を受けたとおっしゃってました。
原田知世さんのロマンスは名曲です。
一聴してスウェディッシュサウンドってわかるのは哀愁漂うメロディとホーンセクション。原田さんの声もいいねえ。
ジャケのポラロイド写真みたいな色褪せた感じもいいですね。HIROMIXのガーリーフォトも人気がありました。
“時をかける少女”も大事に歌い続けています。そおいえば幻魔大戦のタオの声も原田さんでしたね。
小沢健二
渋谷系の王子様。元フリッパーズギター。
この人の歌声で日本中がハッピーになりました。
この人を語らずして何が渋谷系かってはなしですよ。印象に残ってるのは紅白歌合戦(96年だったかな?)で”痛快ウキウキ通り”を演奏。歌詞の”プラダ”がNHKなんでアウト。
ちょっと皮肉も交えて歌詞をアレンジされてました。小沢さんの人柄もありますが嫌味にならずファンはちょっとニヤリとする演出だったように思います。
ピチカートファイブもそうですが、大通りや並木道をイメージさせる歌詞が出てきます。
これはファッションと関係していて、当時はDCブランドからストリート系やエスニック系が多くなってきた時期。
お気に入りの服を着て街を歩く。世界中に祝福されたような感覚(多分に勘違いもあり)
どちらかというと自分はバンカラな気質を好んでいたのですがオザケンの歌う恋愛をテーマにした歌にコロッとやられてしまったのでした。
オザケンと同時期にミッシェルガンエレファントも聴いてて我ながらどういう情緒してんだかわからない。
時は流れ令和、音楽の聴き方も変わってきました。当時の渋谷系の熱量。それはまず退屈であることから始まったのかも。
今の若い世代が今の音楽に飽きて昔の音楽を遡って聴いたりするのは渋谷系と呼ばれた人達とさほど変わらないような気がします。
レコード屋さんでレアを漁るのとパソコンやスマホで検索するのとの違いだけど、やっぱりアナログで手触りがあるほうが昭和のおじさんは好きなのです。
渋谷系の未来
正直知ったことじゃないけどオサレな音楽にはこの冠はつきまとうかもしれない。
でも渋谷ってとこが良かったんじゃないでしょうか。鶯谷系とか西日暮里系とかじゃあなんかオサレな感じしないし秋葉原系だとアニメの話になってしまう。
最近は日本の音楽も海外で正しく評価されてきてる気がします。これは日本のアニメや漫画に興味を持った人がインターネットで調べたりでおススメにひっかかって日本の音楽が知られることが多くなったためだと思います。
サンダーキャットはドラゴンボールの大ファンとか。NHKのお源さんといっしょでやってた。
ビルボードチャート1位になった日本人は坂本九さんただ一人ですがひょっとしたら近いうちに1位になる日本人2人目がでるかも。
ちなみにBABY METALはアルバムチャート39位DEATH!(40位以内に入ることは快挙)
ちょっと話が脱線しました。
SYUNOMETAL DEATH!
まとめ
でも東京(渋谷)カッコいいなあ。
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