成田亨とシン・ウルトラマン

成田亨とシン・ウルトラマン

成田亨のデザインはカッコいい。

シン・ウルトラマンも公開間近ですね。怪獣や宇宙人をたくさん作った偉い人の話。

ウルトラマンのデザイン

コンセプトアートの載った画集では初期のアイデアの鴉天狗みたいなものもあります。べむらー?

アルカイックスマイル、シルバーと赤。カラー放送を意識し演者のアクションも考慮したシンプルなデザイン。

ひたすら美しい。目や口の造作もありますが表情はなくカラータイマーでピンチの時を子供達にわかりやすくしてあります。

シン・ウルトラマンの予告編がネットでみれます。ソフビのフィギュアももう販売されていますね。 

カラータイマーがないです。これはいさぎよい。成田亨のコンセプトに近づけています。

背ビレもなくなってます。スーツのジッパーにそってデザインに落とし込んでいった旧デザイン。

CGで描かれているようなのでこのへんもオリジナルをリスペクト。

旧デザインのスーツアクターの方が日本人離れした体躯の古谷敏さん。

シンのデザインもスマートでさらに人体のバランスを微妙にはずしているようです。

予告編はまだ情報量が少ないですが現代劇になっているようです。

昭和の風情を残すパラレルな未来も見たいですが、カメラも実相寺アングルを意識してるシーンがあって期待が膨らみます。

高圧電線越しのウルトラマンがいいですね。

怪獣のデザイン

シン・ウルトラマン ネロンガとガボラがでるようです。

ガボラはドリル回転してる。背中の蛇腹状のテクスチャーもそれぞれが噛み合うように回転しています。

オーソドックスな恐竜タイプの怪獣ですが新しいアイデアが盛り込まれています。

多分でてくると予想してるんですがバルタン星人とゼットンのデザインが気になります。

バルタンもカッコいい。他のブログでQのセミ人間をルーツとするバルタン星人の系譜をイラストで描かれてる方がいて興味深く拝見させてもらいました。

2代目が好きですね。対ウルトラマン 戦闘用に改造されたバルタン。胸に内蔵されたスペルゲン反射鏡でスペシウム光線を無効化。

飛び去るバルタンを八つ裂き光輪で真っ二つ。スペシウム光線とエネルギー消費は同じでリング状にして投げる光の輪。

最近のシリーズでは少なくなったそうですが、昭和のウルトラでは怪獣たちは文字通り八つ裂きにされてきました。

ウルトラマンの正義

成田亨デザインの怪獣たちは顔の造形がストレンジで表情が読み取れない。

異種間のコンタクトがテーマにあると思うのですが残酷なシーンでも怪獣たちの悲痛な表情はスポイルされています。

子供達への配慮もあったんではないでしょうか?件のバルタン真っ二つのシーンではウルトラマンは容赦がありません。 

侵略行為に対してのこの態度は信念があり円盤内のバルタンも根絶やしにします。

ちょっと怖い。神仏を前にしたときの畏怖の念にも近い心境になります。

昭和のデザイン

半眼の神仏や能面。美しいけど怖い。ウルトラマンを無表情にしたのはすごい。

キュビズムの影響もあると思います。岡本太郎の太陽の塔もウルトラっぽい。

歳を重ねると過去を美化しがちですが この頃のデザインは本当に素晴らしいと思います。

タバコのパッケージや新幹線、東京オリンピックのポスターもヤバイですね。

戦後でリセットされ高度成長期に都市のデザインも変化しました。

ブルータリズムの建築は打ちっ放しのコンクリート剥き出しで荒々しく冷徹な印象を受けます。

公団アパートや役所のビルでよく見かけますが再び注目を集めています。ダムマニアもその流れです。

明暗のコントラストが美しい建物。そこでは人間の感情が無視されてるようですがむしろ逆。(覚悟は試されます)

クールなヒーロの心境もそれに近いものかもしれない。シルバーと赤。赤は血の色で生命の躍動も連想させます。

宇宙恐竜ゼットン

TVシリーズ最終回に登場する怪獣。

これもすごいデザインですね。ゴマダラカミキリムシがモチーフかな。

顔にあたる部分では目様な突起と紡錘型の光る器官があります。意思の疎通は不可能。

二代目はダメ息子でしたが今みるとなかなか愛嬌のあるヤツですね。

 ゼットンのデザインは後のシリーズでも繰り返しでてきます。セブンのパンドンや新マンのキングボックルがそれにあたるはず。

ウルトラマンパワードにでてきたパワードゼットンもいいアレンジだったと思います。

成田怪獣のデザインはエヴァの使徒のデザインに影響を与えています。

シン・エヴァンゲリヲン

使徒のデザインは漫画家のあさりよしとお。宇宙家族カールビンソンの人。

漫画読んだ人は知ってると思いますが庵野監督や樋口監督、あと河崎実監督とも親交がある方のようです。

原住生物として上記の監督たちを登場させ当時の特撮映画のダメ出しとかさせてるのが面白かった。

ガンちゃんはギリギリだけど(いやOUTか)ゴッドねえちゃんVSデストロイヤーはそのまんま。

平成のゴジラシリーズがゴミカスだったとは言わないけどいい事も沢山あった。

ガメラが復活したのもゴジラシリーズのおかげですし三作とも良作でした。(ガメラ対レギオンは名作)

使徒のデザインはちょっとコミカルな印象もあってキモかわいい。

ゼットンはゼルエル。新劇場版では第十の使徒だったっけ?冬月曰く”最強の拒絶型”。

エヴァのデザインは山下いくと。ウルトラマンと巨神兵ですね。

シン・ナウシカ?

ゴジラ ウルトラマンときたらもうやっちゃっていいと思います。貞本デザインのナウシカみんなみたいじゃろ。

ガンダムでもいいと思います。ただね本家の監督様がご存命なので難しいと思うけど。(誤解がないように言っときますが長生きしてほしいです。富野監督は湖川さんともう一度イデオンやればいいのに)

過去のエポックメイキングな作品のリブートやリメイクが製作者本人であったり影響をうけた若いクリエイターにより多く作られています。

車のデザインや音楽でも同じことがいえます。その度に必ず一悶着おこりますがあーだこーだいってるうちが幸せなんだと思います。

プロアマ問わず人目に触れずに消えていくものも多いし過去作で二度と見れないものもあります。

成田先生のデザインはまったく古くなってないしウルトラマンのデザインで越えるものはでてこないでしょう。

まとめ

シン・ガメラ ないかぁ
(ギャオスの群れに挑んで行ったその後が観たいんだけど…)