ザ ストロークスの話

ザ ストロークスの話

YouTubeでタレントの方がストロークスのファーストアルバム Is this it?の感想動画を上げておられました。

その動画は食わず嫌いで聴いてこなかった名盤を聴いて率直な感想を言おうという企画。

同年代の意見として的を得ているなと思った反面ストロークスに一家言ありのわたくし。ストロークスやガレージロックリバイバルについての雑記です。

Angles

最初に買ったアルバム。僕も後追いでした。

気に入ったので遡ってアルバムは揃えていきました。

彼らのやってる曲 大体同じです。

怒られそうですがストロークスを語る上結構大事な要素。このアルバムは4枚目にあたり凝った印象もありますが基本はシンプルなロックンロール。

ストロークスの魅力はツインギターです。ニックとアルバートのリードギターとリズムギターの役割は曖昧。

ユニゾンになったり別パターンのリズムを重ねたりしてますがフリーキーなアドリブとかはなしで精密なアンサンブル。

Under Cover Of Darknessは彼らの集大成にして最高傑作。

イントロのギターはほぼ同じテーマを弾いてます。

ボーカルが入るとリフとバッキングのパートにわかれます。

ニックの弾いてるメインリフがカッコいい。

裏で入るアルバートのパートもセンスがいい。

8ビートのバッキングとリフが重なったりハーモニーになったり。

ストロークスのほとんどの曲はこの構成になっています。ロックではよくあるやつ。

Is This It ?

ガレージロックリバイバルの旗手なんていわれてます。ガレージのイメージとちょっと違う気もしますが ローファイで都会的なストロークスがロックを蘇生させたのは間違いない。

90年代から00年代までロックの浮き沈みは幾度かあったんですが

ロックがもう死んだんなら そりゃあロックの勝手だろ

とヒロトも歌ってるしよくあること。

じゃあストロークス登場までロックの屋台骨背負ってたのは誰なん?

レディオヘッドです。

KID Aとかの頃のはず。

ほんと失礼な物言いになるけど所謂ロックとかを熱心に聴いてるヒマ人達が

なんかレディへ陰気臭い曲ばっかりで飽きちゃったな、あっなんかニューヨークから面白いやつでできたぞ。

ってなったんですYO!

ファーストアルバムIs This It ?ですがミニマニズムの極みです。

曲の基本コンセプトはこのアルバムで完成されてるのである意味このアルバムがストロークスのすべてと言っていい。

ニューアルバムがでるたびに新しい挑戦だの新境地開拓だの触れ込みがつきまとうけどひつこいようですがこのバンド大体同じことやってます。

ただ音数が増えたり速かったり遅かったり。演奏も上手くなってるのでつまらない物ではありません。

オーバープロデュースで2枚目以降自滅するバンドも多いですがこのバンドは上手くいってるんじゃないでしょうか。(内輪揉めとかあったらしいですが)

Last Night

ストロークスデビュー当時こんな面白いことになってるって気づかなかったのは年齢を重ねたのとインターネットに依存する生活にシフトしていく時期だったからです。

つまりリアルタイムでの情報も過去の情報も自分の中で等価になってきてた時期で古い音源をディグるほうが増えていったのかな。

フジロックのヘッドライナーを務めたのは知ってたけど自分より若い世代のやってる音楽って信用できないのは僕だけですか?

YouTubeの動画でも同じ指摘がされててひょっとしたらロックオヤジあるあるなのかも…ああ いやだ いやだ。

Last Night聴いて何も感じなくなったらロックなんか聴く必要ないです。

オクターブ奏法(大層なテクニックじゃないよ)の8ビートのバッキング。

歌詞は別れの気配ただよう男の心情を歌ったもの。PVでジュリアンがマイクスタンド投げるとこカッコいい。

やっぱりロックは若い人のやる音楽だったんだね。それにメンバー5人ともイケメン。

コンバースを履いた美しい若者が涼しい顔して8ビートを刻む。それがストロークス。

Comedown Macine

5枚目アルバム。前作もそうでしたがアンサンブルの密度も高くなりツインギターの掛け合いも名人芸の域に到達。

ガレージロックリバイバルの意味合いよりもギターサウンドの復興が個人的にはストロークスの存在意義だと思う。

ビルボードチャートはあいかわらずヒップホップが席巻。ストロークスのデビュー当時と大差ない。

ストロークスのギターはクランチサウンドですがエフェクトの効いたヘビーなリフの裏でもリズムギターがジャンジャン鳴っててこのバンドの肝はやっぱりアルバート ハモンドJrなんですよね。

このアルバムも初志貫徹で変化球ではないんですがメンバーの技術の向上が垣間見れる好アルバムです。

タイトルチューンでもある80s Comedown Macineがアルバム内では異彩を放っていて今後の展開も予感させます。

80sのリバイバルは最近のトレンドですね。

そろそろジュリアンの話もしてよ

了解です。

The New Abnomal

最新アルバム。グラミー賞受賞おめでとう。

ジュリアン カサブランカス 最高のフロントマン。

もう最初からカッコよかったよこの人。

近作ではシャウトは控えめ。高音やファルセットが素晴らしいです。

バンドの中で一番成長したのはこの人ではないでしょうか。一時期すこし太ってらしたのでファンはヒヤヒヤしました。

このままピクシーズみたいにデブ禿げになってもいいのかなと思ったけどやっぱりタイトなジーンズが似合うジュリアンでいて欲しい。

一曲目The Adults Are Talkingは待ってましたとファンは小躍りしたとかしないとか。

シーケンサーのリズムボックスみたいな打ち込みから始まるこの曲。もう何回やれば気がすむのか。

でもこれがストロークスの最新でありシンプルで速効性のあるロックミュージックの優れたとこなのでしょう。

80sリスペクトが顕著なのは古いロックファンは嬉しい。

一曲目から繋がるようにはじまるシンセサイザーの旋律。ドリームポップのきらびやかなアンサンブルにかさなるジュリアンのボーカルが美しい。

ボーカルに同期するボコーダーみたいなエフェクトのギターソロもよう考えてあるなあ。

四曲目 Bad DecisionはThe Smithsみたいなリフ。Bメロからのスリリングな展開。

最高じゃないてすか。

Not The Same Anymoreではバラードも聴かせてくれます!ストロークス版やせっぽちのバラード。リバーブの効いたギターが泣かせます。

ボーカルのメロディラインが時折ビリージョエルを彷彿させるのはやはり同じニューヨーク出身と関係あるのかな。ストレンジャーのカバーとかいけんじゃね?

ストロークスのメロディは田舎モンには作れない。グラミー賞受賞も納得でした。

おっとニコライとファブを紹介するのを忘れていました。

ベース担当のニコライはジュリアンの幼馴染み。ライブを追っかけたドキュメンタリーではジュリアンにイタズラされてもノーリアクションの陰キャですが逆にそこが萌えという女子もいるとかいないとか。

ドラム担当のファブは一番のイケメンでは?

低いポジションから長い足でハイハットペダルやバスドラを踏んでる姿がカッコいい。

ストロークスについて語ってみましたがどうでしたか。ファーストアルバムは稚拙とも捉えられがちですがニューアルバムが出る度に輝きがますようにも思えるアルバムです。

ぜひ聴いてみて欲しい。

まとめ

ストロークス最高