THE ORIGINの話

地上波でもやったし、好きな人はもう観ましたよね?
TVシリーズの前日譚。流行りの言い方をすれば、エピソード0(ゼロ)
若い子たちと古参のファンとでは少し見方が違うと思いますが、面白いのは間違いないです。
作品の解説や批評は岡田斗司夫ゼミ等に詳しいので、ここではTVシリーズ直撃世代の他愛もない雑記をかきます。
安彦良和先生
監督、キャラクターデザインはこの人
説明は必要ないとおもいます。最近の先生の絵はちょっとふっくらした面立ちで人物を描かれていて好みが分かれるかと思いますが、画力はお年を召されてなお、ますますお上手になられていますね。
先生の描かれる男性の正面から見た鼻が好きです。
鼻を正面から描くの難しいですが、少ない線で色気のある鼻を描かれます。
前日譚と書きましたが、TVシリーズの文字設定だけのキャラクターが登場したり、前からいるキャラクターが若かりし姿で出てきたり、古いファンを喜ばせてくれます。(チベの艦長って結構偉い人だったのね)
連邦軍にも、早い段階でスパイが紛れ込んでいます。
哀・戦士の冒頭でマ・クベの部屋が壺だらけで笑ったけど、この度はもうちょっと丁寧に描かれています。この人も大変ですよね。
ハモンさんが好き。TVシリーズではただの愛人っぽかったけど、なんでもできるすごい女性。ガンタンクに乗るときの軍装が、かっこいい。
ランバラル隊は悪い人いないんですよね。
レビル将軍が良い。捕虜になったのは知ってたけど、まさかあんな顛末だったとは。
TVシリーズからのレギュラーは日常を掘り下げて丁寧に描かれていますが、ドズルは尺とりすぎかな。コミカルな演出も多かった。
ドズルの奥さん、つまりミネバの母親もでてきます。安彦先生、どうしても描きたかったんでしょうね。(ひ孫でも生まれたのかな)
池田秀一さんが素晴らしい。シャアの少年期は田中真弓さんが演じてます。(ジャイアントゴーグの田神悠宇役!)
青年期から池田さんですが、そこはプロのお仕事。微妙に声のトーンを変えて若かりしシャアを好演されてます。
メカの話
ここからが本題。みなさんついてきてよ。
ガンキャノン、ガンタンクが登場するんですがあれ?連邦軍は、V作戦で初めてMS投入するんじゃなかったっけ?
わかっています。これは、安彦先生の描く宇宙世紀。大人なら割り切りなさいと。
大人なら割り切りなさい
弐ノ盆
ただ戦術とデザインの観点からやっぱりガンダムとのパッケージとして位置づけして欲しかった。
タンクは、MSより劣る旧時代の兵器キャノンは、ザクより弱い引き立て役として描かれます。
ジオンのMSが着せていくデザインに対して、連邦軍は脱がせていくデザインです。
モビルスーツってゆう造語は発明だと思うんだけど、劇中ではスーツという意味では機能していない。
パイロットは大まかなコマンドを入力するぐらいで、搭乗者のフィジカルはあまり関係ない。
じゃあなんでスーツ?これは、デザインのほうに意味が逆転して反映されていったと思います。
先述のジオンのMSは、服がモチーフになってます。
- ザク、グフ – 洋装(背広、スーツ)
- ドム – 剣道着
- ゴッグ – 力士(服着てないじゃん)
- ゲルググ – スカート
- ジオング – 裃(かみしも)
対して連邦は、元の意味合いのパワードスーツから逆算されてデザインされています。
つまりスタジオぬえのパワードスーツそのままのガンキャノンの中の人がガンダムなんですね。(ふくらはぎがある!)

装甲と分離して開発されたのが、ガンダム。
だから同時期に開発されてないと、おかしい。
後のシリーズでキャノンの系譜は途絶えてしまったのは残念。連邦のMSのオリジンこそキャノンなのに、この扱いは酷い。
みんな嫌いなんですね。
ちなみにガンダムは、和装がモチーフ。
以外でしょ。胸元の黄色いとこがサラシみたいになってる。股旅姿ですね。
シャアの最後の乗機のジオングが裃をつけたお代官様なのも意識してたのかな?お代官様だから袴に隠れて足がないんですね。
ザクの話
先日、友達と飲んでるときオリジンの話になり気になってることを聞いてみた。
「CGのザクは、どう?」
「めっちゃかっこいいですやん!」
「どのへんが?」
「リアルですやん。よう動くし」
(多少脚色してます。関西弁では、喋ってません)
リアルって言葉が無責任に消費されていますがリアリティって意味のない情報でもそれが多いと案外それっぽく見えてしまう。
TVシリーズの安彦先生作画のザクがあんなにかっこよかったのに、この度のザクは、なんでああなん?

友人も僕とほぼ同世代なんだけど、あっさり最新の映像で動くザクにやられてしまっていて言葉が続かなかった。
ここからは推測なんだけど、作画用のCGのデータはそのままプラモデルに使われてるんでは?
つまりプラモのザクがそのまま映像にでている。
昨今のガンプラのプレイバリューは可動範囲の広さと、パーツごとの色分けに重きがおかれています。
この2つがザクの美しいラインを破綻させている要因だと思います。
ポイントになるのは腰部の動力パイプの下にあるスカート状のパーツが、腰部を回転させるため別パーツ化されている。
ここのデザインがザクでは秀逸だと思うのですが、リアルだかなんだかのせいで台無しになってる。
あと、猫も杓子も2重関節なのは、なぜ?
リアルな観点なら強度的な問題とメンテナンスの利便性で?なんだけど。
装甲にコの字型の切り欠きが設けられ中にメカ色の骨格が見える。これがリアルなのかな?
ロボット騙しいの話
誤変換で変なことになったけど本当は、ロボット魂です。面白いから、このまま掲載。
ディスってる訳じゃないですよ。
悪口ばかり書いてたら死にたくなったのでここからは、いい話をひとつ。
件のロボット魂は、バンダイさんがやってる完成品フィギュアのブランド名。ガンダムをはじめ、バイファム、ダンバインエルガイム、ガリアンまでも網羅します。
ガンダムは、ver animeと題しアニメのシルエットをそのままに可動も両立するというシリーズ。
つまりうるさいおっさん向けのコンテンツというわけですなあ。
回を重ねるごとに、どんどん出来が良くなっていきました。(個人的感想です)
ドムにハズレなし
「ドムにハズレなし」とレビル将軍が言ったかどうかしりませんがドムは、キット化に恵まれ、人気もあり大体出来がいいですなあ。
ゲルググは、今まで決定版はなかったように思うけど、ロボット魂のこの度のものがそれですね。(断言)

ザクは大河原先生の画稿を元にしてますね。悪くないけど、ガンダムとザクはこなれてきた今、もう一度やってほしいなあ。
いい時代になった。(多分)
ガンダムがDCコミックやマーベル、STAR WARSの影響を受けてたのは間違いないと思うのですが、逆にアイアンマンのデザインに影響を与えたり、ハリウッドの映画にガンダムが登場したり、面白い時代になった。
昔のコミックのアイアンマンは酷かった。
あとダイターン3はバットマンだし、ガンダムはキャプテンアメリカですね、最近気づいた。
あとね、この記事の資料的価値は一切ないので、あしからず。
まとめ
イデオンのリメイクもみてみたい。