ボトムズの世界2 ブルーATの系譜

ボトムズの世界2 ブルーATの系譜

またボトムズの話。ヘビー級ATとPS専用ATについての考察。
前回の話はこちらから

初のPS専用ATは、ブルーティッシュドッグですがスコープドッグをベースに作られたのは前回述べました。

完全に新規開発されたものは、イプシロンのストライクドッグ。これのベースになったといわれる機体がOVA ザ・ラストレッドショルダーに登場します。

XATH-P-RSC ブラッドサッカー 

ギルガメス軍の次期主力ATとして開発が進められていたもの。OVAに登場したものは、先行量産型といったとこでしょうか。

秘密結社とヨラン・ペールゼンの私設軍で量産されたようですが、ギルガメス軍で正式採用はされなかったようです。

避弾経始効果を狙ったデザインで前面投影面積も小さい。装甲版の面取りも単純化され量産性も良さそうです。

型式でHとあるのでヘビー級に分類されるみたいですが、デザイン画で見る限りでは、スコープドッグと同じくらいに見えます。

スコープドッグとパーツの互換性は、なさそうですし生産ライン自体新しいものが用意され、ドッグ系の上位機種としてH(hi)とつけられたとか?

バックパックが本体と一体化したような構造でスコープドッグのようにミッションに応じての交換はできません。

多分設計思想の違いで駆逐型ATとして開発されたためではないでしょうか?

スピードと機動性重視で他の重武装のATとの共同作戦で火力の低さをカバーするのかもしれません。

ストライクドッグのベース機としての位置付けについては、左右対称の光学機器のレイアウトや腹部に設けられたライトなど、共通する箇所も見受けられます。

ブラッドサッカーの量産が見送りになって、ドッグ系の生産ラインを使い次期主力機を開発。プロトタイプとしてストライクドッグが誕生。あくまで妄想ですが。

ATM-09-STTC

同作品に登場するスコープドッグのバリエーションのひとつ。

最新鋭機配備の秘密結社。対するキリコたちは、”ターンピックの冴えない”中古のスコープドッグ。

かつての戦友と共に改造され蘇ったスコープドッグ。ターボカスタムと呼ばれます。

脚部のローラーダッシュが強化されロケットブースターを内蔵。ミサイルポッド、ガトリングガン、ミサイルランチャー、予備弾倉を収納したミッションパックと重武装。

脚部の改造は、グレゴルーのオリジナルカスタムではなく、長く量産され続けてきたスコープドッグの装備のひとつ。

ファンマガジンや続編で補完されてきた設定です。

“ビッグバトル”のライトカスタムもふくらはぎのカバーの形や、手摺りの付いた腹部の絞り込みがちょっと違います。

この辺掘りさげて、世代や生産ラインで生じる違いを表現しスコープドッグのマイナーチェンジの移り変わりを研究しても面白いかも。

ATH-14-WPC スナッピングタートル

ATH-14-WPのPS用カスタム機。時系列的にみるとイプシロンが2番目に乗る機体。

青い塗装でブルーATと恐れられます。

コクピットは密閉型で水中で行動が可能。

ブルーティッシュドッグと同じ既存のATのカスタムで外見の違いはないです。

秘密結社の幹部は、ギルガメス軍を退役したものが多くズブズブに癒着しています。

秘密結社独自開発のATもありますがトータス系は秘密結社のATのイメージがありますね。

XATH-02 ストライクドッグ

秘密結社開発のPS専用AT。イプシロン最後の乗機。ロケットブースター装備のバックパックは固定装備。タカラのキットは取り外しできました。

脚部にも姿勢制御ノズルもありノンオプションで宙間戦闘が可能とあります。

秘密結社開発ですが間違いなくギルガメスのドッグ系の系譜。スコープドッグの生産ライン両用もあったと思います。ある程度互換性もあるのでは?

ここからは妄想 俺設定

外観は、一回り大きなスコープドッグといったところ。装甲厚の増加が積極的に行われているのがデザインからわかります。

スコープドッグの胴体側面にあるルーバーが装甲で覆われ、箱状のパーツが追加されています。

排熱孔を下方に向けて装甲厚を稼いでいると考えられます。

ハッチに設けられたエアスクープは、何の為かわからない。多分吸気する装置で電子機器の冷却かエアクリーナーかなにか。宇宙空間では使えませんが。

メインフレームは、完全に新規のものが開発されたかわかりませんがプロトタイプは、スコープドッグのフレームを延長し外側に装甲を増加したのでは。

厚みが増した分機内に気密性を持たすことができ宙間戦闘がマストに。

スコープドッグとの互換性については、大型のパワーシリンダーを搭載とあるので、腕部、脚部はシリンダーが収まるように新規造形されています。

それらの接合部も径が大きくなっていますが、接合部のアタッチメントに互換性があればアイアンクロー装備のスコープドッグもありうるはず。

重量増加にメインフレームが耐えれるかわかりませんが”ビッグバトル”でキリコがスコープドッグの腕を担いでるシーンがあったので大して重くないはず。大丈夫。

ギルガメス軍次期主力機プロトタイプの側面ももつストライクドッグ。量産化の話は次のラビドリードッグにゆずります。

XATH-02-DT ラビドリードッグ

気づかれた方もいると思いますが、型式はストライクドッグと同じ。砂漠戦を想定した仕様。DTはデザートタクティカルかな?

ストライクドッグの量産型として設計されていたもの。ストライクドッグの量産は、ワイズマンのプラントで行われていて、ギルガメス軍とは接点がありません。

秘密結社の私兵用に量産化をしていたと思われます。天体プラントは高度にオートメーション化されてるはずですが、実際量産化されたのはライト級ATツヴァークでした。

ツヴァークは、恐らくクエント星の工場で開発されたもので戦闘がクエント星での展開になるため早急に対応する必要からツヴァークの量産が優先されたと思われます。

ストライクドッグとの相違点は、光学センサーの単純化と補強。宙間戦闘装備の廃止。それに伴う爆雷投下装備の追加。

アイアンクローの強化。砂漠走行用のサンドトリッパーの装備他。

TVシリーズ、キリコ最後の乗機とゆうこともあって最強のイメージがありますが、じつはスペックデーターではストライクドッグに劣ります。

キリコ専用機ですが、PS専用機ではなく、ピーキーなストライクドッグを一般兵士にも扱えるようにデチューンされた機体ともいえるでしょう。

PS専用機は、稼働時間の短さが課題であると設定でありますが(長いとする記述もあります)ラビドリードッグは、長時間の運用にも耐えうる設計になっています。このことからも量産機として運用しやすいように開発されたことがわかります。

アイアンクローと11mm機関銃は、メンテナンス性が悪そうので量産化の際は左腕もマニピュレーターのものもありそうですね。

秘密結社由来のATでしたがのちにギルガメス軍が量産化しているのがOVAで確認できます。

秘密結社は、ワイズマンの技術を少しづつギルガメス、バララント両軍に分け与えそこから利益を得て組織の運営資金にしていたと考えられます。

ギルガメス軍に次期量産化もほのめかして資金援助を要求していたとするならシルエットがドッグ系なのが納得できます。

ワイズマンの死後、天体プラントや秘密結社の工場を接収して量産したとするなら面白いですね。

ギルガメス次期主力機候補のブラッドサッカーのデーターがストライクドッグにフィードバックされその量産型がラビドリードッグとなり、紆余曲折を経てふたたびギルガメス軍で量産化。休戦状態だった両軍でしたが再び戦争を始めるのでした。

BATH-XXX エクルビス

バララント製の次期主力機プロトタイプ。

単眼のカメラがバララント製の意匠として残ってますが、見た目はギルガメス製ATの雰囲気。

両軍の技術とワイズマンからもたらされた技術で高機動を発揮。

巨大なクローとミサイルランチャーが一体化した左腕。右腕にはパイルバンカーを装備。胸部に50mm機関砲を二丁。

携帯火器はもたず、運用に関しては専門のメカマンや施設が必要。

テストのためバトリングに出場しています。

ひょっとしたら巨大なクローを装備させたりギルガメス系の意匠にしたり秘匿性を高めていたのかもしれません。

この機体も量産化はされませんでしたがラビドリードッグのようにデチューンされて見た目も地味な機体になってたかも。

ワイズマンの目的は、戦争状態の継続。その状況下から後継者たる異能者の選出。

キリコが後継者の自覚をする前後あたりでストライクドッグの量産が始まっていたとすると、キリコのクエント星到着までの宙間戦闘も視野に入れたストライクドッグの設計は納得のいくものです。

エクルビスは、それ以前に情報提供がありギルガメス、バララントのパワーバランスの均衡を保つためのものだったのかもしれません。

エクルビスのデビューがワイズマンの死後なのが皮肉ですが、ワイズマンの末裔は密かに脱出して続編にも登場しています。

まとめ

250億分の1の確率で死ねないキリコ。

因果律を捻じ曲げて生き残る神の子の座る椅子は、未来永劫作り続けられるのです。