映画音楽の話

映画音楽の話

ドラマや映画の中で流れる主題歌。偉い先生方の作曲されたカッコいい音楽。

擦られまくって原典を知らずに耳にしてた曲もあります。映画と音楽の話。

Peter Gunn

最初に聴いたのはブルースブラザーズ。ホテルに着いたブルース兄弟がロケットランチャーで殺されかけるシーン。

ブルースモービルを隠し場所に隠すどおでもいいシーンが結構尺があって沢山聴けます。

オリジナルは同名の海外ドラマの主題歌。

主人公の私立探偵ピーター・ガン。黒いスーツでスタイリッシュ。

件のシーンはオマージュなんですね。瓦礫の中から這い出てきて何事もなかったように入っていくブルース兄弟。

作曲はヘンリー・マンシーニ。映画音楽たくさん作った偉い人。ベンチャーズもカバーしました。

オリジナルのホーンセクションが入ってるやつもいいけどThe Piratesのカバーが1番カッコいい。ミック・グリーンのテレキャスターカッコよ杉。

ホーンの所もギターで弾いています。ジミヘンコードのローポジションかな?パブロックって感じですよね。

当時のパブロックのイメージですが客は特にバンド目当てでは来てなかったと思います。

ビール飲んで踊りたいだけ。若いバンドマンたちはそこで腕を磨いていきました。

客のレスポンスが悪いときもあったと思います。そんな時ドラマの主題歌なんかやって盛り上げてたのかもしれない。

映画ブルースブラザーズでも場違いなカントリーバーでビール瓶が飛び交う中ローハイドを演奏しています。

刑事コロンボのテーマ

誰もが知ってる曲ですが詳しくは知られていない。この曲もヘンリー・マンシーニ作曲です。原題はMystery Movie Theme。

NBCで制作されたTVシリーズのテーマでその番組の中のひとつが刑事コロンボ。

イントロ ブラスから始まり印象的な口笛みたいな音色。多分キーボードのピッチベンドを操作してる。

オーケストラで演奏されていますがドラムが入ることで近代的なアレンジになってます。

コロンボ刑事はみなさんご承知のとおり。

役職は警部補。愛車はポンコツのプジョー403。

コロンボは犯人が最初からわかっている倒叙もの。犯人のとこに聴き込みに行って帰り際に思い出したかのように

あともう一ついいですか

と鋭いことを聞いてきます。それとやっぱり

うちのカミさんがね

ですよね。ちなみにコロンボの奥さん画面には一度も登場していません。

見た目の冴えない刑事が理詰めで犯人を追い詰めていきます。若い頃のピーターフォークのギラギラした表情。

作曲者のヘンリー・マンシーニという方。他の曲でもブラスがいい仕事をしてるのですが一時期グレンミラー楽団にも所属されていたとかで納得。

禁じられた遊び

ギターやってる人は一度は弾いたことがある有名な曲。スリーフィンガーで爪弾くアルペジオ。

やってみたら意外とできたりしますが最後までマスターしてない。メジャーに転調してからが難しい。

昭和のギター教則本に必ず載ってたけどちゃんとマスターした人手挙げて。ちなみにこの曲の本当のタイトルは愛のロマンスなんだそうです。

悲しい調べのこの曲。映画の方はさらに切ないです。”禁じられた遊び”がなんなのか未見の方は確かめてください。

同じルネ・クレマン監督の太陽がいっぱいのテーマも名曲ですね。アラン・ドロン扮する主人公トムがナポリの魚市場をさまようシーンが好きです。

男はつらいよ

寅さん最高ですよね。日曜洋画劇場で特別企画としてよく放送されました。洋画と謳ってるから特別企画ってことか。

車寅次郎役の渥美清歌う主題歌。ちょいちょい歌詞が変わってます。

俺がいたんじゃお嫁にいけぬ

わかっちゃいるんだ妹よ

映画一作目で妹さくらは結婚するので、次作から2番や3番の歌詞に変えたのでしょう。

作曲は山本直純先生。長髪に髭のエキセントリックなおじさんってイメージがあります。

ドラマやアニメの主題歌 CMソングも沢山作られています。

小沢昭一的こころのお囃子やミユキ野球教室のテーマもこの方。郷愁にかられるメロディがいいですね。

作詞は星野哲郎先生。ずっと山田洋次監督だと思ってました。演歌の作詞を沢山手がけています。

寅さんで1番好きなのは第32作

口笛を吹く寅次郎です。

寅さんの恋愛の多くは勘違いの片想い。

マドンナは悪気もなく寅さんはいつもいい人で終わってしまいます。

この回のマドンナ朋子(竹下景子)の想いは本気だったのに寅さんの優しさゆえの気づかいですれ違いに。

おいちゃんじゃないけど

バカだねえ寅は

でもそれが男の美学。

Death Proof

デスプルーフのサントラがめちゃくちゃカッコいいので紹介したい。

デスプルーフはタランティーノが撮ったスラッシャームービー。グラインドハウスムービーへの思い入れたっぷり最高にイカれた(イカす)映画DEATH!

ジャック・ニッチェのThe Last Race。ガレージでめちゃくちゃカッコいい曲。

この人もアメリカの偉い作曲家。アレンジャーとしても多くのアーティストとお仕事しています。

マカロニウエスタンのリバーブきつめのギターの音が好きです。夕日のガンマンのシングルレコードが家にあってよく聴いてました。

この映画に登場するカート・ラッセル演じるスタントマンマイク。

最低なサイコ野郎です。耐死使用のシボレーノバ。知らない人の車には絶対乗っちゃダメ。(後半はダッジチャージャー)

カート・ラッセル 好きな役者です。

ニューヨーク1997のスネーク。遊星からの物体X。ジョン・カーペンター監督の作品によくでてます。

悪趣味なホラーといってしまえばそれまでですが爽快。マイクの最後がどうなるかは見てください。

映画のエンドロールでApril MarchのChick Habitが流れます。タモリ倶楽部のOPみたいなフレンチポップ。

B級映画のオマージュに満ちたこの映画。

ホラーやガレージサウンド。最高DEATH!

映画と音楽

映画のために作曲された曲は、イントロのリフレインが印象的で作品の導入部を盛り上げます。

ホラーやスパイものではマイナーで上がったり下がったり。70年代になるとオーケストラの演奏でストリングスがメインになっていきます。

ジョン・ウィリアムズのETのテーマでは上昇下降を繰り返し徐々に上昇する展開がちょっと危なっかしい飛行を表現しています。

スターウォーズのオーケストラでジャンって始まるとこは寅さんのテーマに似てる。

クラシックのメソッドでキャッチーな要素を取り入れたものが映画音楽なんですね。

ブラックムービーやイタリア映画ではファンクやシンセサイザーでまた独特の展開。

80年代的なシンセの音は最近また流行ってきています。

まとめ

ジョン・カーペンター監督の話はいずれ。